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2008年3月

2008年3月31日 (月)

「再生デザイン大賞」贈賞式・・・・・

 3月27日、東京は丸の内の東京會舘11階「シルバールーム」で「再生デザイン大賞」の贈賞式。

朝の2便で出かけたのですが、会場には一番乗り。

「田舎者」と思われたのではと少し心配(笑)

恥ずかしいくらいに大きな赤い花を胸に着けられて控室に。

テーブルの上には式の進行案内と作品集。

潔いシンプルなデザインの表紙。

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出されたコーヒーを飲んでいると、大賞受賞のYさんが。

応募時には作品は完璧には仕上がっていなかった事など、創作の裏話を聞かさせて頂く。

式の30分前、主催者側からの式の進行についての説明。

大賞1名、最優秀賞2名、優秀賞6名、カラーデザイン賞1名、合計10名。

学生の部では団体での受賞もありましたが、壇上には代表者が1名上がるかたちに。

予定通りに、12時から開式。

ほんの少し緊張した空気の中、慣れた司会で式は進行。

主催者の挨拶の後に表彰。

少し大きめの手書きの表彰状と副賞を受け取る。

少し緊張。

そして4名の審査員による講評。

記念撮影。

贈賞式は戸惑う時間も無く、無事終了。

会場に並んだ、受賞作品の実物をはじめて観る。

饒舌な誇張も作為も無い、素材と真摯に向かった素直な作品が並んでいた。

数分の休憩を挟んで、隣にセッティングされた、皇居のお濠が見えるパーティー会場に移動。

懇親会は先程のサイレントな雰囲気から一転して、リラックスした感じではじまる。

20年前から活動が気になっていた審査員のSさんにご挨拶。

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学生の部、最優秀賞受賞の熊本工業高等学校のメンバーにも九州のよしみで声をかける。

気がつけば、受賞者10名の内、男性は、100円ショップのトレイを素材にしたウクレレで最優秀賞を受賞したKさんと私の二人。

やはり「モノを大切にする心」は女性の方々の方が強いのか?

そんな事を思いながら、大賞受賞のYさんの話を聞いていた。

息子さんが学生の頃に穿いていた赤のジーンズを素材にしたトートバッグ。

取っ手もお子さんのベルトで。

「自分を元気に」の思いで製作した作品。

Yさんは、作品から滲み出る優しさ、そのままの方。

そして思った。

この賞は、日常の中にある、誰でも出来る「再生デザイン」を目標としている。

今更だが。

「凄い!」と驚くようなデザインは求めていない。

大賞の「元気のリレー、息子のジーンズからバッグ」も最優秀賞「再生積み木」も「MYSTERY MOON」も、その方々の日常に在った素材。

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捨てられないでしまっておいた息子の赤いジーンズ。

倉庫の片隅に積み上げられていた使い古しの机。

隅へと追いやられていたプレス合板のトレイ。

トートバッグも積み木もウクレレもそれ自体決して新しい発想のものでは無い。

そして、難しい技術を駆使して作られたものでも無い。

勿論、私の作品も。

しかし、これらの素材はその人に見つけて貰わなければ、廃棄され、ゴミと化してしまったかもしれない。

そして、少なからず「環境」に影響していたと思われる。

この賞は、受賞作品を見て『これだったら私にも出来る!』そんな方々がドンドン参加して来る事を理想としている・・・・・・。

そう「皆で・・・・・・」が理想。

その意味で、今回受賞した作品はこの目的を達成している様に思われる。

そして、ビジネスとは無縁なところで成立している。

私の個人的な感想だが・・・・・・・・。

そして今、運悪く受賞を逃した809点の作品が気になっている。

 

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2008年3月26日 (水)

第1回 再生デザイン大賞・・・・・

 2月14日バレンタインデー、読売新聞『再生デザイン大賞』の事務局からの電話。

「作品が優秀賞に選ばれました!」の連絡。

大賞―1名

最優秀賞― 学生1名 一般1名

優秀賞―学生3名 一般3名

カラーデザイン賞―1名

819名の応募から優秀賞 一般の3名の1人に選ばれました。

応募のきっかけは、カナダで自由なライフスタイルを実践しているK氏からのメール。

「こんな公募があるのですが、知っていましたか?」のメールに添付されていたのが、読売新聞が主催する第1回目の『再生デザイン大賞』の公募案内。

「再生」のタイトルに反応。

名刺の裏に「羽川再生堂」の屋号。

ブログのタイトルも「羽川再生堂」。

「再生」は私の創作の基本的なテーマ。

私の活動を知っての情報。

暮の個展の為に作品を制作していた最中。

「再生」の作品には事欠かなかった。

絵画、彫刻、陶芸、クラフト、映像などは多くのコンテストが開催されているが、私の取組んでいるような作品は評価される場が少ない。

よい機会と思った。

今回の賞は、アイディアや再生したデザインの完成度だけではなく、それにまつわるエピソードも重要な審査の対象。

展示会の為に製作していた作品のほとんどがその条件を満たしていた。

出品した作品は「ソースボードとアイロンの照明スタンド」。

同じような素材で製作した5点の作品から選んだ。

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この素材の組み合わせは唐突な事ではなかった。

作品のアイディアは「始まりはキングストンから・・・」で紹介した作品を制作していた時点で発芽していた。

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クチバシに使ったソースボードとアイロンのカバー。

それ以前に製作した昆虫をモチーフにした「夏の音」でもその素材の面白さを試した。

出品した作品はこのアイディアを熟成させたモノ。

ソースボードとアイロンを繋ぐ素材に苦慮していた。

慣れた素材では能が無い。

3年前に襲った福岡の地震。

仕事場もダメージを受けた。

トイレのタンクにひび割れが生じた。

その修理で配管をやり治した。

その配管の素材にヒントを得た。

この作品は10年の期間をおいてトイレで完成したもの。

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素材の面白さを生かす為に、加工は最小限に抑えた。

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日常の創作と変わりは無いが、個展のリアルな反応とはまた違った評価に手を叩いている。

「再生」のタイトルを持った賞を開催して下さった読売新聞社に感謝。

評価して下さった審査員の方々に感謝。

情報をくれたカナダのK氏に感謝。

1回目とあって、受賞作品を観ると、何か基準を模索している様な印象も受けたが、今回の受賞作品が今後の“基準”になるのであろう。

「継続は力なり」この賞が2回、3回と続き、「再生デザイン」の登竜門になる事をせつに願っている。

受賞式は明日27日、東京で・・・・・。




      

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2008年3月23日 (日)

ヴィジョネア№25・・・・・

ヴィジョネア №25 The Anniversary Issue  エディション№509

ファッションとアートを題材にしたビジュアル誌、ヴィジョネア。

ファッション界ではヴィジョネアとのコラボレーションが一つのステータスにもなっていた。

№25は、号を記念したスポンサー無しの特別エディション。

ヴィジョネアの語源“幻想”をテーマに、号数と同じ25枚の作品を収録。

パッケージはアナログなLP盤のジャケット仕様。

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サンローラン、プラダ、ジル・サンダー・・・・日本からは山本耀司、石岡瑛子などが作品を提供している。

25ページ目には、1万枚限定でヴィジョネアがアートディレクションを担当したテイ・トウワのニューアルバム“VISIONARY SOUND TRACK”のCDが添付。

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2枚組CDを1枚にミックスしたヴィジョネア25号特別版。

 

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山本耀司、サンローラン、イザベル・トレドのデザインはパートナーのルーベン・トレドのイラストで・・・・・・。

限定5000部

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2008年3月20日 (木)

球根都市・・・・・・

室見川の河川敷公園をのんびりと歩いた。

この河川敷と百道浜、愛宕神社への参道がお気に入りのコース。

室見新橋の工事が気になったが、室見川を右に見る小田部大橋までのコースは、遠方に脊振山を仰ぎ、和らいだ季節の匂いに包まれ心地よい。

帰りは小田部大橋を渡って、右側に室見川、正面に室見大橋、その後方にドーム、シーホーク、タワーを見ながらのコース。

タワー左側に、ゆるいカーブを持った都市高速を前に愛宕の森が見えている。

土手のつくしを摘むご婦人方もチラホラ。

少しやせてみえる土手にもしっかりと季節の兆しが見えている。

近代的な建築物と自然・・・・・・間違いなくそこに在る。

暖かい週末の午後。


この作品は15年前に「大地」をテーマにデザイン、製作したもの。

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タイトルは球根都市。

豊富に蓄えた養分をエネルギーに、芽を出し、葉を着け、花を咲かす。

そんな自然界の常識を都市の構造に重ね合わせた。

最先端の技術を持って構築される近代的な都市。

球根の芽を建物に見立て、都市の未来を考えた。

どんなに近代的なテクノロジーを持った建築物でも、自然の中に存在している・・・・・・。

埋め立てられた地に建つクリスタルな塔と、森に囲まれた神社を観ながら思考していた。

近代都市は豊かで安全な地に建っているのだろうか?

3年前の地震の恐怖を思い出しながら、小さな不安の芽生えを感じていた。

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プランスケッチ
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球根の芽は木製の骨組みに厚紙を加工して製作

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2008年3月13日 (木)

和紙を・・・・・

 少しマニアックな話。

暮れから取り掛かっていたオーダーの作品も終盤へ。

素材もいろいろ、パーツも細かいモノを入れると100以上。

パーツの加工は牛の歩みだが、これがある時点から急速に形になっていく。

少年が空を飛ぶオートマタのパーツ。

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真鍮の骨組みに和紙を貼った翼が特徴。

主翼には同じ翼の形にカットした和紙が4枚。

型紙を当てて、カッターで4枚同時にカットする。

シワの加工を施した和紙なので、小さなカーブは難しい。

カッターの刃を直角に入れないと、上下の大きさが微妙に違ってくる。

40枚ほど加工しなければならない。

少し大胆な発想をしてみた。

以前に厚紙を糸鋸で加工した事を思い出した。

電動の糸鋸と言えば、大体が木材や金属などの曲線加工に使われる。

刃の種類を見ても、木材、アルミ、真鍮、鉄、ベニヤ・・・・・。

和紙は見当たらない。

紙は元々は木。

木材を加工する電動の糸鋸で加工出来ないはずは無い。

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和紙を40枚、パイ生地のように重ねて・・・・・・。

寸法にカットした和紙の端を接着剤で一枚一枚、アイロンでプレスしながら重ねていく。

40枚で5~6ミリの厚さ。

それを厚紙で挟む。

サンドイッチのように。

細めの刃でゆっくりと切る。

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出来は上々。

カット面もカッターのそれと変わらない。

1枚目と40枚目の大きさも同じ。

小さなカーブも綺麗に仕上がった。

後は私の技術の問題。

和紙を電動糸鋸で切る?

?と思うような事でも試してみる・・・・・・。

いまだにそん事の積み重ね。


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2008年3月 6日 (木)

Gの箱から Ⅰ・・・・・

 ハイベック・ライト Ⅱ 

空缶や空瓶、空箱など、不要になった容器を素材に作品を創作する事は珍しい事ではない。

さまざまなデザイナーや作家がアイディアを凝らしてユニークな作品を創作している。

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私の「捨てられない癖」が集めた“ハイベック”と言う名の洗剤の容器。

家に溜まっていたのが気になって、仕事場に持ち込んだ。

容器の形を生かしたシンプルな照明器具を思いつく。

容器のシールを剥がして洗浄する。

泡が無くなるまでかなりの時間を要した。

再生はある意味、根気の仕事。

容器の底に直径10センチほどの穴を開ける。

容器の蓋に円形に切った木材をあて、ランプを取り付けるレセップを取り付ける。

直径5ミリの軟鉄を加工して本体との取り付け部分を持った脚を作る。

何か“乗物”のイメージがあったのでキャスター用の小さな車輪をデザインのポイントにした。

取っ手を持って床を転がす・・・・そんな事を思い描いた。

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底に穴を開けた容器、ランプを付けた蓋、金物を加工した脚・・・・パーツは3つ。

脚からのびるリングを本体の蓋を閉めるネジ切りの部分に入れ、ランプの付いた蓋を閉める。

絞める事によって、脚はしっかりと固定される。

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ほんの数秒の組立。

この着想には膝を叩いた。

この作品はⅡのタイトルがついている様に、2作目。

車輪の無い一作目には、本体の円形に切り抜いた部分に針金で加工した“LOVE”という文字をつけた。

円形の光の出口を壁面に向けると“LOVE”の文字がシルエットで浮かびあがる仕掛け。

Ⅱはお菓子のおまけに付いていた鳥のキャラクターを遊びの気持ちを持って飾りに付けた。

車のボンネットについているエンブレムやフィギアヘッドを気取った。

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水洗い用、ドライ用と色違いの容器を使って・・・・・。

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微妙な色を楽しむ。

G(ギャラリー)の箱から・・・・

“再生堂 ギャラリー”で展示した気になる作品をいくつか紹介していきます。

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