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2008年4月

2008年4月26日 (土)

「キッチン よい一日」・・・・・

「キッチン よい一日」、よい一日・・・・・・英語では「HAVE A NICE DAY」。

3年前に春日にオープンしたレストランの名前。

こだわりの食材と熟練したスタッフによる調理。

哲学を持った経営理念。

現場のスタッフは全て女性。

その味ときめ細やかな心使いは、多くのリピーターの来店で保障されている。

建築デザイナーのK氏の紹介で、このレストランの装飾照明を製作した。

海外のジャンクヤードやフリーマーケットで集めた食器や調理器具を素材にした作品を気に入って頂いてのオーダー。

自由に作らして頂いた。

その照明器具や追加で製作したドア・チャイムの点検依頼で久し振りに訪れる。

3年間で環境を彩る植栽も落ち着いて、理想的な景色を作っている。


入口のドア上部に取り付けたシェイカーとシルバーのスプーンで作ったドア・チャイム。

訪れるお客さんの多さを示す様に、僅か20gのスプーンを下げていた5㎏の魚の引きに耐えるワイヤーが切れていた。

予測の甘さに嬉しいやら、悲しい様な・・・・・複雑な気分。

久し振りに見る円形のテーブル上に取り付けられた照明オブジェ。

Photo

ステンレスの水差し、ケーキの型、フライ返し、スプーンなどを素材にシャンデリアをイメージして製作。

気合を入れて創作した3年前を思い出す。

迷いも無く、一気に製作した事を覚えている。

化粧室に続く壁面に取り付けた、サイホンを素材にした照明オブジェ。

Photo_2

楽しい仕事だった事を思い出す。

入口の壁面に付けたケトルの照明、窓際の照明スタンド、女性化粧室のウォールライト・・・・・

入口のメニューを見る時に、料理を待つ合間に、美味しい食事を楽しんだ後に・・・・・

「気づいた人が楽しめる」・・・・そんな思いで創作した作品群。

この仕事は昨年4月に長尾にオープンした3店目の店に繋がる。

嬉しいのは店舗の全てが多くのお客さんで賑わっている事。

提供されるサービスと料理の実力である事は言うまでも無い。

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2008年4月24日 (木)

ボール盤・・・・・・

今年の創作のテーマの一つに不要になった素材を使ったオートマタがある。

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オリジナルな方向を目指してのテーマ。

テーマにして取り掛かったものの、これが結構手強い。

素材が先にあるので、その重さや大きさもバラバラ。

都合の良い素材など滅多に無い・・・・・・。

手回しで動かすオートマタには大きさや重さに限度がある。

軽いものはよい。

重たいものが問題。

単純な動きにも大掛かりな機素が必要になったりする。

素材と動き・・・・・・ぎりぎりのせめぎ合いの中で試行錯誤している。

そんなオートマタの製作に必要な歯車を製作する。

製作したのは、ピン面歯車という、少しクラッシックな歯車。

スピードを変えたり、回転の方向を変えたりと、使い方では便利な機構。

スムーズに動かす為には正確に製作する必要がある。

で、この歯車を製作する時に活躍するのがボール盤。

穴を正確に開ける為に使われる電動工具だが、私は様々な使い方をしている。

歯車の素材は厚さ9mmの榀ベニヤと直径3mmの竹の棒。

榀ベニヤを円形にカットする。

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糸鋸を使う事もあるが、この円形カッターを使うとほぼ正確な円が切れる。

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次に円盤を写真の自作の道具を使ってチャックにセットし、回転させて小口をヤスリで仕上げる。

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次に3mmの竹ピンを取り付け為の穴を開ける。

これも5mmの深さに正確に開ける為にボール盤にストッパー用のクランプを取り付ける。

ハンドルがストッパーにカッチと当たったところで深さをセット。

目盛りも付いているのだが、ちょっとした勢いで深く開けすぎたりする。

これだと、間違いなく任意の深さでドリルの刃は止まる。

Photo_7

次は3mmの竹ピンの加工。

歯車をスムーズに回転させる為に竹の先端を丸めておく必要がある。

20mmにカットした竹をボール盤のチャックに直接セットする。

ヤスリを使って先端を丸める。

これで材料の加工は終了。

次は組立。

竹のピンを円盤に取り付ける。

Photo_8

深さ5mmの穴に竹ピンをセットする。

全ての高さを揃える必要がある。

木槌で叩いて取り付けても良いのだが、相手はベニヤなので微妙に入り過ぎる事がある。

そこでチャックに適当にカットした直径10mmほどの鉄棒をセットする。

任意の高さ(ここでは15mm)で鉄棒の先が止まるよう、穴あけ同様にクランプのストッパーで調整する。

ここではボール盤を回転させない。

ハンドルを回してピンを穴に押し込む。

手では加工しにくいピンもボール盤の力で簡単に正確にセット出来る。

工具も使い方次第である。

カツターを使ってボール盤で、プーリーと言う円盤の小口に溝があるパーツを加工する人を知っている。

ボール盤を旋盤代わりに使っているのだ。

これは危険すぎて私には出来ない。


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2008年4月20日 (日)

きらめき通りの仕事・・・・・・

1999年の4月、天神地下街から岩田屋Zサイドを結ぶ「きらめき通り地下通路」が開通した。

通路の場所は、その昔、濠があった場所だったと聞く。

この背景を考えに、この通路は水辺に架かる橋をモチーフにデザインされている。

この通路のZサイド側に小さめのウインドウが3ヶ所設置された。

そのウインドウのデザインを担当した。

ウインドウの演出も、環境の考えをデザインの基本的なテーマにした。

オリジナルの創作作品を条件に、ストーリーや細かいデザインは一任された。

濠をキーワードに、その周辺からデザインを展開させた。

オリジナリティを持たせる為(当然の事だが)に、素材はその頃試行していた和紙と針金に限定。

効果として光や動きを加える事をデザインの条件にした。

条件を設定する事でデザインの方向を明確にしたかった。

照明の入った鯉の造形、金魚の造形・・・・・分かり易いモチーフからの展開。

2年目の春、ハードルを上げて動きを加えた。

昔、この場所に在った濠は当然、大濠公園の濠と繋がっていた・・・・・・。

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大濠公園に浮かぶボートを見て、イメージを膨らませてみた。

天神の中心部の濠も残されていたら・・・・・・・・・と。

ビルの合間の濠を、家族連れが漕ぐボートが行き来する。

この作品はそんな妄想をストーリーにデザイン、創作したもの。

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和紙と針金の造形に動きを加えるという、以外な効果をここで発見。

和紙と針金で作った鳥のボートの製作は勿論、人形、背景のペイントも自ら担当した。

言い訳のきかない・・・・・・・・充実した仕事でもあった。

ウインドウでは見れなかった違った角度から。

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ウインドウの演出は、岩田屋の新館が着工され、ウインドウが撤去されるまでの3年間続いた。

2000年の夏に開催した個展では、この仕事で得た様々なアイディアを形にした。

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2008年4月13日 (日)

能古島の乙女・・・・・

「能古島の乙女」 名産の果物のような名前・・・・・・・・。

作品のタイトルです。

能古島は博多湾に浮かぶ周囲12キロの小さな島。

この島は私にとっては宝の島。

姪の浜の渡船場からフェリーで10分。

水も温みはじめ、爽やかな風が外へ誘う、丁度今頃の季節。

渡船場からバスの路線とは反対の左側に迂回する道。

黒の網タイツが似合う女将さんが居る「かもめ食堂」を右に見ながら進む。

右に回り込み、5~6分も歩くと、もう家屋が途切れる。

左側の砂浜の遠く向こうには小戸の浜が見える。

砂浜から岩場へ進む道は、今は少し整備されたが、当時は雨の日の後は水溜りが何箇所も出来るような悪路。

しかし、その悪路や歩きにくい岩場も、山手から顔に触る木々の枝葉も、なぜか全て楽しめた。

左側に見る浜は、穏やかな砂浜から岩が目立つ浜へと変わる。

岩場の突き出た道を右に回ると岩場が切れて視界が広がる。

また長い砂浜が見える。

その砂浜にコンクリートで出来た朽ちた桟橋がオブジェの様に海に突き出ている。

それはその桟橋をくぐりぬけた砂浜にあった。

潮の引いた足跡一つない砂浜にそれは半分ほどの形を残して立っていた。

Photo

「能古島の乙女」・・・・その埋もれていた鍬を女の子の髪型に見立てて造形した作品。

Photo_2

形にしたのは、その鍬を見つけてから2年後の事。

再生をテーマにした記念すべき1作目でもある。

古木と錆びた道具や金属の組み合わせ。

その作風は以前に紹介した「兎の友達」へと繋がっていく。

作品は福岡での個展で発表。

後、宮崎、東京、小倉などの企画展でも紹介される。

時代が「環境問題」を意識しはじめた頃。

写真は能古島(のこのしま)を背景に百道浜で。

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2008年4月 3日 (木)

MY STYLE・・・・・

先日取材を受けた求人情報誌「デューダ」№14が発売。

1ヶ月ほど前、イラストレーターのD氏からの電話。

D氏とは百貨店のショーウインドウのイラストを依頼してからの付き合い。

20年以上の付き合いになる。

電話の内容は、求人情報誌「デューダ」の“MY STYLE”と言うコーナーの取材の話。

リレー形式で私に繋ぎたいとの事。

楽しそうだったので、身の程知らずで快諾する。

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サブタイトルに「夢に向かう人々の仕事の流儀を徹底レポート」。

夢には向かっているが、流儀が有ったかは疑問。

デザイナーのK氏、ライターのKさん、カメラマンのT氏の3名による丁寧な取材。

作品の話、会社時代の話、ウインドウの話、ニューヨークの話・・・・・・・。

私の話は迷走する。

昔の話は年号が曖昧。

作品が前に在るので、私はもっぱら作品の話に力が入る。

稚拙なコメントは、聞きたい事をしっかりとぶつけてくるライターのKさんがしっかりとメモっている。

カメラマンのT氏は、限られた狭いスペースでベスト・ポジションを探している。

K氏は、デザイナーのクリェティブな視点で観察。

プロの方々がそれぞれの責任で仕事をしている。

責任の無い私は脳天気。

そんな取材の結果です。

プロの仕事に感謝するしかありません。

九州版なので販売エリアが限られてます。

雰囲気を少し・・・・・。

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個性的なSTYLEを持った知人のリレーを素敵なSTYLEを持った知人に繋ぐ・・・・・・・・・。

次号は那珂川にアトリエを構えるステンドグラス作家のGさん。

前号で紹介されたD氏も次号のGさんも紙面でご確認を・・・・・・。

次号は来週4月9日(水)発売。

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