始祖鳥記・・・・・・・
■ 「久しぶりに一気に読めた本でした!」と岡山を知るT氏から紹介された。
飯嶋和一の「始祖鳥記」。
2000年2月に発行。
「飛ぶことを夢見た実在した男の話」
「ライト兄弟に大きな影響を与えたオットー・リリエンタールがハング・グライダーで飛行実験した1896年から遡る事110年も前の話」
「リアルな飛行具の製作プロセス」・・・・・・興味を惹かれるフレーズが並ぶ。
勿論、始祖鳥にも惹かれた。
備前の国・・・・・児島郡八浜。
岡山藩の良港の一つで、回船問屋や船待ちの商人などが泊まる宿屋が建ち並んでいた。
「桜屋」は「岡山に寄るなら桜屋へ」と船頭たちの間でも有名な上宿だった。
主人公の「幸吉」は桜屋の次男として宝暦7年(1757)に産まれた。
7歳の時に父親の突然の死により「桜屋」は急速に衰退する。
幸吉は親戚の傘屋に奉公に出される。
手先の器用な幸吉は傘貼りの仕事もみるみるうちに上達する。
気晴らしに時々出かけた両児山から空を飛ぶ鳥を眺めていた。
年号が変わって、物語は天明のころから始まる。
「天明の飢饉」・・・・・子供や年寄り、弱いものがつぎつぎと命を落としていた。
疫病のせいとされているが、「政(まつりごと)の仕組みのせいではないか?」と・・・・・。
貧しい人たちは政への不満を募らせていた。
そんな時、岡山城下に藩の矢政をあざ笑いながら夜な夜な不思議な鳥、鵺(ぬえ)が飛ぶという噂が流れる。
町の人たちは、この噂を不満のはけ口として騒ぎたてた。
噂の鵺は実在した。
腕の良い表具師が自ら製作した大凧に乗って飛んでいたのだ。
幸吉29歳の時。
幸吉は大空への憧れを形にする事にとり付かれていた。
ただただ空を飛びたいと言う夢を追い続けていた。
「そんな人が居るのなら」と困難な夢を実現していく者、そんな生き様を応援する者・・・・。
幸吉のした事は人々に希望を与え、様々な物語を生んでいく。
3部構成になっているこの物語に悪い人は出てこない・・・・気骨のある男たちが痛快なまでに物語をすすめていく。
不況、難病、腐敗した政治・・・・物語の背景が「今」と妙に符号しているのも何か考えさせられるものがあった。
読後感は爽快、優しさに満たされた。
「鳥のように空を飛ぶ」・・・・幸吉同様に飛ぶ道具に興味を持って製作した作品。
鳥を模すところからはじまった・・・・・・・。
タイトルはそのまま「バードマン」・・・・鳥人間。
| 固定リンク
「マイ コレクション」カテゴリの記事
- トラデスカンティア・シラモンターナ・・・・・・(2009.10.01)
- モザイク・テレビ・・・・・(2007.10.09)
- カポタスト・・・・・・(2009.07.31)
- 香・・・・・・・(2009.06.02)
- 仕事の前に・・・・・・・(2009.04.28)





コメント
おはようございます♪
いいですね〜。大凧に乗って参上!
読んでみたいです。
ターシャさんから、お祝いメールをいただきました。
ありがとうございました!
投稿: Yumico | 2009年3月10日 (火) 08時13分
Yumicoさんへ
こんばんわ!
お久しぶりです。
農作業スタイルもい板についたのでは・・・。
土をいじっているだけで、何が浄化されるような気がしますよネ。
「始祖鳥」のタイトルに惹かれて読みました。
描写が巧みで・・・・ページの中に画が見えます。
よかったら読んでみて下さい。
年のはじめ、月のはじめ、週のはじめ、一日のはじめ、そして誕生日・・・・区切りの中で自分を鼓舞して前に進んで行きます。
1日、一週間、一ヶ月、一年・・・豊かに過ごせたら感謝です。
一日一日の積み重ねですネ。
今日も無事過ごせました。
感謝です!!!
投稿: 羽川再生堂 | 2009年3月10日 (火) 20時50分
H.D様へ
先日は、ブログへのご訪問、温かいメッセージまで
誠にありがとうございました!
ご返信が遅れてしまい
大変に失礼いたしました
いつか矢野さんを囲んで
「会」などを考えてます
東京へ来られるご機会でもございましたら。。
お時間の都合がありましたらでも。。
宜しければ是非お会いしたいですぅ。。
宜しければ~
ご差し支えなければ。。
ご住所など教えていただけましたら
幸いですぅ~
またブログ訪問。。
お邪魔させていただきま~すぅ
byめぐみ
投稿: meiko555 | 2009年3月18日 (水) 17時57分
めぐみさんへ
この「始祖鳥記」を書いた飯嶋和一は江戸時代の無敵の力士 雷電を題材にした「雷電本紀」も書いています。
男気があって優しい「雷電」に「北桜関」を重ねています。
応援しています。
またブログにお邪魔します。
投稿: 羽川再生堂 | 2009年3月18日 (水) 20時10分