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2009年9月 1日 (火)

鯉のタケのぼり・・・・・・

 警固にある大皿田舎料理で人気の「馳走屋 いしまつ」

カウンターには選び抜かれた新鮮な食材を使った料理が並び食欲を誘う。

開業は23年前。

縁あって店の名前を付けさせて頂いた。

丁度、渡米の計画もあって英語を勉強していた時だった。

馳走の意味を英語で確認した。

馳も走もRUN。

「店の主人は食材を探して海に山に走る。最高のおもてなしをする為に・・・・・・・・。」

そんな気持ちを持ち続けて欲しい・・・・・・そんな思いで付けた店名。

23年前、警固の店は現在の半分ほどの広さ。

店は何時も満杯だった。

出される料理も間違い無かったが、店主の人柄を慕って来る客も多かった。

そんなお客の中には文化人も多くいた。

警固の店は倍以上の広さに、大名にも店を構える。

店を大きくしただけではない。

さまざまな企画でお客を楽しませている。

20周年企画で月一開催された「馳走屋 落語会」もそのひとつ。

何時も満席。

今も不定期で続けられている。

店の主人は今も走り続けている。

2000年に開催した個展の作品。

気に入ってくれて店に飾ってくれた。

置き式だった作品を壁面に飾れる様に改造した。

竹の造形を滝に見立ていた。

「鯉の滝のぼり」ならぬ「鯉のタケのぼり」と洒落てみた。

この「鯉のタケのぼり」が9年の時間の経過で痛んでしまった。

店主の依頼で再生させる。

再生は私の大事な仕事。

その記録。


Photo

9年間の展示で満身創痍の作品。

部分的な補修は無理と判断。

ボンドで貼られた和紙を剥がす為に桶に水を張り、一昼夜漬ける。

ボンドが水で緩くなる。

ワイヤーブラシやピンセットを使って残りの無いように剥がす。

Photo_2

剥がした後の接着剤もルターを使って丁寧にとる。

少しでも接着剤が残っていると次のハンダ付けの作業に支障をきたす。

Photo_3

外れた部分や補強の必要な部分をハンダで着ける。

作業は素手。

熱伝導率の高い真鍮は直ぐに熱くなる。

仕事は時間と競争。

我慢も強いられる。

Photo_14

仕上がったフレーム。

9年前と変わらない。

模様の入った和紙はオリジナル。

和紙を水に漬けて絞り込む。

少し湿気を持たせ、自然な滲みを期待する。

シワの加工は立体的な曲線を貼る時のにげになる。

Photo_12

今回は赤、朱、黒の三色。

赤からj順番に、貼った時の模様を想像しながら色を落としていく。

Photo_13

一枚の和紙に二匹分。

背びれや尾びれを考えて、余分に模様を作る。

Photo_6

接着剤はボンド。

筆でフレームに着けていく。

胴の部分を下から上に・・・・・・。

尾、頭、背びれ、胸びれ・・・・仕上がりを考えて貼っていく。
Photo_7

和紙が貼り終わったら、目を入れる。

加工した照明の器具を取り付け、準備は終了。

Photo_9

竹を加工した滝の造形に取り付けて終了。

Photo_10

9年前と同じ艶やかな発色。

滝を登った鯉は龍になると言われる。

これからも店の繁栄を見守って欲しいと壁に掛けた。

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コメント

おはようございます。

9月になりました。
9月と言えば、「セプテンバーソング」
歳とともに秋が一番、好きになりました。

ボクは羽川さんの、骨組みに紙を張った造形、
とても好きです。

独自性があって、たくみな表現に魅了されます。

骨組みに竹ではなく、真鍮を使って、
微妙な曲線を表現が出来るところが良いですねえ!

修理は、はた目で思っているより手間がかかりますね。
はじめから作るのと変わらないぐらい手間がかかる場合もありますね。

羽川さんの誠実な作業(修理)ぶりを見ることができて良かったです。

これもブログの魅力ですね。


投稿: ブエノス小僧 | 2009年9月 1日 (火) 08時19分

ブエノス小僧さんへ

おはようございます。
コメントありがとうございました。

衣替えの季節です。
変わった政権に何が期待出来るのか?
一票投じてみたものの、先は見えません。

ワイヤーは相変わらず好きな素材です。
昨日は少し太めのワイヤーで秋のディスプレイ用の作品を作ってきました。
こちらはハンダ着けとはいかず、溶接です。
今溶接の火花で顔がヒリヒリしています。

確かに修理は思いのほか時間が掛かったりしますが、造った当時の事を思い出させてくれたします。
「結構頑張っていなんだナ!」などと褒めたくなる事もあります。
「初心を忘れずに!!」と叱咤されているようでもあります。
そんな意味で修理も悪くありません。

「馳走屋いしまつ」一度一緒していると思います。
「おもちゃ展・・・・」の夜に行った店です。

刺客、下ネタ・・・・楽しみにしています。

投稿: 羽川再生堂 | 2009年9月 1日 (火) 08時58分

これは、又、いい・・・
(プロに言うことではないですが)
金魚つながりと言うか!
「シャレ」もいいが、画ずら私好み!!!
偶然なんですが、今日の朝刊の地元コーナー
に、有馬温泉で開かれる「全国あかりサミット」
(大阪「照明塾」:塾長・橋田裕司企画)を検索
観て、素晴らしさに感心し、再生堂を開いたら
”これだ”・・・
竹の固い直線と鯉の(和紙)の曲線が・・・
なんと言ったらいいのか・・・
(お互いに邪魔されてない主張と協力というのか
結果的には、店主のプロデュースに尽きますが!)
素晴らしい画ありがとうございました。
「針金アート」は店主の原点としても、まだまだ
進化してますね! 又、楽しい作品をお願いします。(v^ー゜)ヤッタネ!!
                 ヒデ爺

投稿: ヒデ爺 | 2009年9月 2日 (水) 08時36分

ヒデ爺さんへ

お褒めのコメントありがとうございます。
有馬温泉での「全国あかりサミット」・・・面白そうですネ。
有馬温泉は「行きたい処」の一番に入ってます。
訳は後々。
照明の入った作品は随分作りましたが、このシリーズに人気が集中しているようです。
川端の金魚、奥に飾っていた分を昨日引き上げました。
「評判よかったヨ!!」・・・店長の言葉が嬉しかったです。
店頭の分は10日前後になる予定です。
そして秋のディスプレイです。
次回も少し光の入ったデザインです。
いま、必死に製作しています。
ちゃんと着地したらご報告します。

投稿: 羽川再生堂 | 2009年9月 2日 (水) 20時22分

    馳走屋での会話

石松さん・「山本さん、羽川さんのブログ見ました?」
 私 ・ 「見たよ」
石松さん・「よく作ってますね~」・・(嬉しそう)
 私 ・ 「芸術家の仕事だね」
石松さん・「鯉を昇るように注文したのは、私なんですよ」
 私・  「ほう~。長谷川仏壇の金魚とはまた違う躍動感があるね」
石松さん・「いいで、しょ!」・・(誇りを感じている。至福の微笑)

  鯉が里帰りして、疲れたからだを修理してきただけで
  いつも見慣れた居酒屋が、高級老舗料理屋の風格に包まれました。
  私は今日もまた、そこで週末の酒を呑みます。

  座敷を背に、羽川さんの鯉が静かに見守ってくれています。
  

投稿: ヤマモト | 2009年9月 4日 (金) 15時54分

ヤマモトさんへ

おはようございます。
カウンターでの会話、見えるようでした。
ありがとうございます。
昨日のご酒は如何でしたか?
私は秋のディスプレイの準備でバタバタです。
昨日は一日中ハンダ付けをしていました。
面白いもので「鯉のタケ・・・・」の修理を依頼されたら、ワイヤーと和紙を素材にしたプランが決まりました。
この仕事が片付いたら美味い酒を飲みに行こうと思ってます。
ご迷惑でなければ一報入れます。

投稿: 羽川再生堂 | 2009年9月 5日 (土) 07時24分

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