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2014年4月

2014年4月18日 (金)

10年・・・・・・・・・

 またまた龍の作品の話。

プロダクトデザイナーのHさんが2005年に製作したドラゴンの作品が壊れたと現物を持って来られた。

家具のカタログ撮影の小物として使って頂いた後の事。

この頃の作品の特徴で翼や背中の突起は金属(真ちゅう)を使っている。

「出来る事は惜しみなく」と模索して見つけた素材の組み合わせ。

その組み合わせもあって、翼の可動する部分に珍しく既成品の小さなプラスチックのヒンジ(蝶番)を使っている。

その部分が劣化して壊れたようだ。

幸いヒンジの手持ちがあったので1時間ほどで修理は完了した。

作ったものを修理するのは当たり前の事だが、修理は沢山の情報をもたらしてくれる。

時間の経過による風合や色、錆び具合などの素材の変化や可動部の摩耗具合などは勿論の事、製作当時の気持ちなども思い出させてくれる。

それは次への貴重な資料にもなる。

Dsc03942

          この作品は「星をみつけて」のドラゴンを素にしている

金属の風合いも時代がかって悪くなかったのだが、素地を見たくなって磨いてみた。

10年ちかい時間の仕業はなかなか手強い。

丁寧に時間をかけると、くすんだ表面から素地が覗く。

見えた素地は製作当時のまま。

組み合わせた素材との兼ね合いもあるので適当なところで止める。

時間が造るモノもある。

それはそれで上手に拾い上げて作品の味とする。

龍をモチーフにした作品の製作が続いた。

区切りとして製作した新作と旧作を並べてみた。

Dsc04096

建築家のK氏の新居にも飾られていた2004年に製作した赤の龍。

動きは素朴だが「頑張った感」がある。

10年前の「出来る事は・・・・」の形。

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クリツプシリーズの龍 

Dsc04077

            本体は木製だが部分的に真ちゅうの針金を使用

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新作の龍。

旧作の色が気になって製作。

歯車の組み合わせで動きはスムーズ。

錆びに対する試みもした。

今の「出来る事は・・・・」の形。

10年後にこの作品を見てどう思うのか?

楽しみでもある。

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2014年4月11日 (金)

彫刻刀・・・・・・・・・

 消費税UPが後押しになって購入したものが幾つかある。

材料など絶対必要なモノもあったが、この機会と思って購入したものもある。

「彫刻刀」がそれ。

Dsc04007

永い年月の中でいろいろと揃えてたが、一番使っていたのが安価な小学生が版画を彫るのに使うような「スクール彫刻刀」。

Dsc03999

甚五郎などと分かり易いネーミングが付いていたりする。

パワーグリップなどの彫刻刀は買った記憶があるが、幾つもある「スクール彫刻刀」なるものは買った記憶が無い。

数があるので頂いたものもあるのだろう。

私が小学校で使ったものだとすれば、50数年前のもの。

中には5本組で¥80-との言うのもある。

Dsc04000

道具は良いものを・・・・・・・・

言う事とは裏腹に、「弘法筆を選ばず」・・・・・・・都合のよい言い訳も味方につけて在るモノは大事に使ってきた。

こまめに研ぎながら使った。

研ぎを怠らなければそこそこ使えた。

言っても安全面を考えた教材用。

切れ味には〝そこそこ〟の注釈がいる。

板目に逆らって彫り込むと彫跡はヤスリでの仕上げを必要とする。

堅木になると板目に沿っても限界がある。

仕上げに時間を要する。

高価な彫刻刀の切れ味が如何なものかは分からなかったが、ここは試すしかないと増税を前に購入を決めた。

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頼んでから1週間ほどで手元に届いた。

やはりスクール彫刻刀とは姿が違う。

早速試してみた。

使ったのは9㎜の丸刀。

板目に逆らって刃を走らせた。

刃は仕上げられていた。

驚きの切れ味。

彫跡は仕上げがいらないほどに綺麗。

早速作ろうと思っていたものがあったので気分の上がったところで製作にかかった。

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テーパーのかかった堅木の丸棒に雲の彫刻。

KIBISYYASHIKIに収めた作品と同時に進行させていた「天駆ける」の龍と台座を繋ぐシャフトの部分。

新旧の彫刻刀を入り混ぜて雲を彫る。

いろいろと試しながら進める。

使い慣れた彫刻刀がしっくり来る場面もあったが、良いものを知ってしまうと何か物足りなさを感じてしまう。

深い彫り込みもストレスがない。

Dsc04026_2

半日ほどで彫り上げた。

木地で仕上げようと思ったが、収まりを考えて今回は何時もの塗装で仕上げた。

もっと早くに購入しておけばと言う気持ちも湧いたが、、私にはこのタイミングだったのだろう。

Photo

             KKIBISUYASHIKIとは向きを変えている

若さや技術でカバー出来る事もあるが、歳相応の道具が必要な場合もある。

ましてや拙い技術には〝良い道具〟は大きな味方。

取り立てて言うほどではないが、モチベーションの上がる買物だった。

 

 

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2014年4月 6日 (日)

1996年~・・・・・・・・・

 花散らしの雨。

桜の花びらは隣の庭も桜色に染めている。

木々は新芽を拭いて緑を濃くしている。

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桜で隠れていたツツジに赤い蕾。

次の季節はもうそこまで・・・・・・・・。

少し寒さの戻った先週末に建築家のK邸の新居のお披露目を兼ねた花見の宴にお邪魔した。

愛宕の山の麓に昨年新築されたK邸は設計事務所と住居を兼ねた5階建。

昔、敷地周辺には愛宕山に昇るケーブルカーのホームがあったと聞く。

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山の斜面に満開のソメイヨシノ。

窓枠を額縁に桜を観る絶好のポジションに席を構えての宴。

宴席を囲むのは5組の夫婦にK氏の長男U君の11人。

それぞれの世界を持った友人と杯を重ね、美味しい料理に舌鼓を打ち、話に花を咲かせた。

モノ創りの共通点とお互いの仕事を認める気持ちが会話を優しくしている。

Kさんご夫妻とは1996年からのお付き合い。

1996年は岩田屋のZサイド(現岩田屋本店)がオープンした年。

そのZサイドの真新しいギャラリーで個展を開いた事もあってよく覚えている。

その後、個展は勿論の事、百貨店の催事も含め、ほとんどの催しに足を運んで下っている。

作品が取り持つ縁でKさんとは仕事もご一緒させて頂いた。

嬉しい事に新築された住居や事務所に私の作品が点在している。

少し照れ臭かったが有り難さが勝っている。

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   薪ストーブのあるリビングから表を覗くNECO 2000年に製作

Photo

    ボックス上段と什器上に並べられた私の作品 新旧仲良く並んでる

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    ハンドルを回すと願いが叶う?・・・・・・・赤龍 2004年頃製作

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スプーンとフォークを素材にした「メタモルフォーゼ」理想的なモルタルの壁面に 1995年製作

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程よいところで小休止。

薪ストーブに火が入れられる。

揺らめく炎は見飽きる事がない。

居心地のよい空間に贅沢な時間が流れる。

〆の煮込み料理まで頂き、腹も気分も十二分に満たして、後ろ髪を引かれつつ散会。

作品との出会いもあり、美味しく、満たされた一日だった。

ご馳走さまでした!

 

 

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